消された年金報告書
まさに「あきれかえる」とはこのことではないか。
金融審議会「市場ワーキング・グループ」がまとめた「高齢社会における資産形成・管理」報告書を、またもや政権のご都合主義で「消された報告書」にしてしまった。
この報告書は、麻生金融相の諮問を受けて設置された作業部会において、学者や金融関係のエキスパートら委員の皆さんが、これまで12回の会合を重ねて取りまとめたものである。金融庁のサポートはもちろん、オブザーバーとして、財務省や厚生労働省などの官庁も名を連ねている。
しかし、こともあろうか、安倍政権は、議論をお願いしておいて、選挙の逆風になるとみるやなりふり構わずこき下ろし、政権にとって都合の良い表現に変更させたと思ったら、受け取りを拒否し、報告書そのものを消えた報告書にして議論から逃避してしまった。将来のことを案じて真剣に議論され、報告書を取りまとめた委員の皆さんに対してこんなに失礼なことはない。
平均寿命が延びるなか、公的年金だけでは生活できないことを国民も感じ取り、老後に備えて貯蓄しているのも事実であり、だからこそ真実から目をそらさずに、報告書を正面から受け取り、真実を国民に明らかにして、真剣に国会で議論を行うべきであります。
隠蔽、改ざん、忖度政治から、今度は「消滅」まで登場してきました。過去の「消えた年金」問題から「消された報告書」を参議院選挙の争点にして闘うべきであります。
国民を愚弄するのもいい加減にしてほしい。私はこんな政権と断固闘います。