私が今、思うこと

沖縄慰霊の日・具志堅隆松さんのハンガーストライキ

 沖縄県は、今日「慰霊の日」を迎えました。新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が延長され、慰霊式も規模を縮小しての開催となり、本年も出席がかないませんでした。東京から、犠牲になった御霊に哀悼の誠を捧げます。
 この慰霊の日に、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは、19日から県庁前広場で始めたハンガーストライキを糸満市・摩文仁の平和記念公園に場所を移して決行しています。
 防衛省・沖縄防衛局は、辺野古新基地建設工事の設計変更申請の中で、埋立用土砂を新たに沖縄本島南部地区(糸満市等)から調達する方針を示し、これに反対している具志堅さんが、玉城デニー知事に設計変更申請の不承認を求め、本年3月以来2度目のハンストを決行して、沖縄戦遺族や一般市民の賛同署名を集め、玉城知事に要請書を渡す予定としています。
 南部地区にある糸満市米須には、終戦後最も早い時期に建てられた慰霊碑「魂魄(こんぱく)の塔」があります。碑文には、「この地は今次大戦でも一番の激戦地であり、日本軍も住民も追いつめられて逃げ場を失い、陸、海、空からの攻撃を受けて、敵弾にあたって倒れた屍が最も多い激戦地の跡である。戦後、真和志村民が収容移住を許された所で村民及び地域住民の協力によって、道路、畑の中、周辺にいたる所に散乱していた遺骨を集めて祀ったのがこの魂魄の塔である」と記され、数年かけて約3万5千余柱という沖縄で一番多く祀った無名戦士の塔です。
 今なお多くの遺骨が地中に残されている地区に採石場が造られ、遺骨が眠る地中が重機で掘り返され、遺骨収集ができなくなるばかりか、戦没者の血と肉が染み込んだ土砂で、米軍基地建設の埋立が行われることは非人道的であり、犠牲になられた戦没者の尊厳が踏みにじられることは断じて容認できません。
 本年3月下旬、私が参加している「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」の仲間とともに、具志堅さんらの案内で魂魄の塔近くの採石予定地を視察し、実際に遺骨を収集している場所において、遺品などが散乱している中から具志堅さんが小さな遺骨を発見して、私はこの手にそっと包み込みました。
 南部地区の遺骨の特徴は、砲撃などによる破砕遺骨が多く、76年間風雨にさらされた遺骨は、経年風化で消失して土と化してしまい、分離は不可能です。さらに、埋もれた遺骨は石灰岩などと色が似ており、見た目で判別は難しく、採掘業者が土砂の中の遺骨の有無を確認することは不可能であると実感しました。
 このような方針が防衛省・沖縄防衛局において策定されたことに、同じ日本人として落胆し、憤りを禁じえません。
 私は、防衛省・政府の方針に対して、具志堅さんらとともに断固抗議し、慰霊の日に改めて方針の撤回を強く求めます。