創立以来最大の危機にどう立ち向かうのか
新年明けましておめでとうございます。今年のお正月は天候にも恵まれ、穏やかな新年を迎えられたことと思います。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、私の出身である日本郵政グループは、昨年末に総務大臣および金融庁より保険業法等に基づく行政処分を受け、その責任をとって、日本郵政、日本郵便、かんぽ生命保険の各社長らが退任し、元総務相の増田寛也氏が日本郵政の社長に就任しました。就任後の年頭あいさつでは、「今回の問題は郵政グループにとって創立以来最大の危機だと受け止めている」と述べたことが報じられていますが、私自身は創業約150年以来の最大の危機と受け止めています。
そして、お客さまの不利益を解消することは当然ですが、不正の全容解明のもと再発防止策をしっかりと講じ、失った信頼を回復するために、新経営陣が企業の責任を果たし、経営者の覚悟を内外に示すことを求めたいと思います。
そのうえで一番大事なことは社員ファーストとお客さまファーストです。社員を大切にする社風を再構築することが極めて重要です。社員を大切にしない会社が、お客さまを大切にすることはできないというのが私の主張です。
社員の代表である労働組合の声に耳を傾け、意見を積極的に経営に反映することが第一歩であることを新経営陣に強く求めておきたいと思います。