私が今、思うこと

第203回臨時国会召集

 第203回臨時国会が41日間の会期で昨日召集されました。菅総理就任から41日目にようやく所信表明演説を聞くことができました。しかし、率直な感想を申し上げれば、「項目を並べた目次」のようで、具体的な内容が語られず、まったく心に響かない演説でした。とりわけ日本学術会議の任命拒否問題、ALPS処理水対応や来年1月に発効する核兵器禁止条約への評価にも触れず、目指す社会像は、「自助・共助・公助」そして「絆」というフレーズのみ。自分でできることは、まず、自分でやってみる。そして、家族、地域で互いに助け合う、と訴えていましたが、すでに誰もがやっていることです。それでも自助ではどうにもならない困窮されている人がいます。公助がどのような役割を果たし、政府がどのようなセーフティネットで守るのか、そのビジョンを示すべきだと思います。
 所信表明演説を受け、明日から衆院代表質問を皮切りに本格的な国会論戦に臨む菅総理は具体的な考え方を明らかにし、逃げずに真正面から質疑に答える責任と義務があります。
 さて、今国会には、郵便法改正法案が閣法として提出される予定となっています。郵政民営化から13年が経過しました。2005年郵政選挙を経て成立した郵政民営化法の附帯決議には、「現行水準が維持され、万が一にも国民の利便に支障が生じないよう、万全を期すること」と明記されています。今回の改正法案はサービスレベルが低下する法案です。「誰のための、何のための民営化だったのか」、長年にわたり郵政事業に身を置いていた当事者として、民営化13年の検証を強く政府に求めたいと思います。

本会議前に開催された両院議員総会